話題作を送り続けるアニメーター、『新海誠』の作品を紹介

若者たちから絶大な支持を集める稀代のクリエイターである『新海誠』さん。彼が描いた監督作品を見たという人も多いでしょう、それは何処か心を打ち、ただ漠然と見るだけでは理解できない、そんな心象心理を見事に描いている作品が多い。このサイトではこれまで公開された彼の作品を紹介・考察していきます。

雲のむこう、約束の場所を見る

2人の少年、1人の少女

星を追う子どもにおいては現代的なアニメを作ろうとして多くの声優を知名度が高い方を起用している。それまでの作品では役者として、それなりに声優は経験はあるものの、実際はテレビドラマなどで活躍する俳優さんたちが主力だった。それはそれで良いのだが、見る人によっては違うだろうと意見が飛び交うのは、通過儀礼といっていいでしょう。中にはもちろんいい作品もありますが、この作品でも熱演と物語によって素晴らしい作品に仕上がっています。

新海誠監督作品は、デビュー作であるほしのこえからスタートしている。ただこちらの作品は本編が30分のテレビアニメと同じ尺の長さであるため、映像作品にしては短すぎるという意見もある。もっと見たかったという人もいますが、その次作に当たる作品からは本格的な長編アニメーションが制作された。それこそ2004年に公開された『雲のむこう、約束の場所』になります。

今作では過去の史実において、ありえたかもしれない未来の形を描いている。それは『北海道がもし、ロシアに占領されていたら』という仮定だ。当時はソビエト連邦になるが、世界大戦末期において日本は敗戦後、北海道の択捉諸島なども含めて本土である道まで侵略していたら、という設定になっています。ただこれがリアルにありそうだったと言える話なので、笑えない部分でもありますが。

そんな北海道と本土を繋ぐ間の津軽海峡は国境線上となり、日本は分断されている状況だった。北海道は蝦夷と呼ばれ、さらにそんな津軽海峡に面している青森を舞台としてこの地で生きる2人の少年と1人の少女が織りなす物語となっています。

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物語概要

時代設定として時は1996年、北海道とかつて呼ばれていた場所はユニオンにより占領され、その名を『蝦夷』と変えていた。またその蝦夷には天空にそびえ立つように高い塔が建設され、人はそれを『ユニオンの塔』と名づける。

激動の時代ではあるが、それでも緩やかに生活をすることが出来る。事実、国境線上にほど近い場所の青森で暮らしていた主人公とその幼なじみある少年は、大人になったらいつかあの塔に行こうと約束を交わします。そんな2人が想いを寄せている少女がいる、やがて塔へ向かう約束は彼女と共に行くとの決意に変更していく。

穏やかな時間が流れていた、しかし安寧な均衡は呆気無く崩れ去り、彼らに否応ない現実をつきつけるのだった。そんな今作のあらすじを見てみよう。

あらすじ

青森県に住む藤沢ヒロキと白川タクヤの2人は人知れず、飛行機を作っていた。それを使って日本が分断され、かつて北海道と呼ばれていた蝦夷に建築されているユニオンの塔へ向かうためだ。それを彼ら2人が同じように想いを寄せる佐渡サユリもまた彼らの夢に強い憧れを抱く。いつかきっとサユリを連れて3人で塔へ行こう、それが出来る日はきっと来ると信じていました。

しかしある時、サユリは東京へ転向してしまい、呆然と失意に苛まれるヒロキとタクヤ。やがてヒロキはすべてを忘れるように自身も東京の高校へ進学し、タクヤも青森の高校へ進学と、別々の道を歩み始める。

その出来事から3年後、高校3年生になったヒロキの元へ一通の手紙が届けられた。そこにはかつて好きだったサユリが原因不明の病で3年もの間昏睡状態に陥っている情報だった。何が起きているのか、それを確かめるためにタクヤに助けを求めるも、かつての親友は自身に銃を突きつけてくる。物理学において天才的な才能を開花させていたタクヤは政府諮問の研究機関に身をおいて塔の研究をしていた。そして3年という月日を経て、彼は塔に隠された恐るべき真実を知ることになる。けれども、タクヤもまたサユリに目覚めて欲しいと願い続けていた。

やがて、それぞれ別の道を歩き始めていた2人はまた、再度その手を取り合って同じ目的を果たすために行動していく。いつか果たしたあの約束を、サユリと共に叶えるために。

キャストについて

次作である星を追う子どもでは知名度が高い声優でキャストを構成していますが、この雲のむこう、約束の場所については声優はもちろんですが、主要キャストには誰もが知っている俳優を起用している。紹介していくと、

これらが主に本編で重要になってきます。そう、ヒロキとタクヤはそれぞれ男優として90年代に活躍した吉岡さんと萩原さんが起用されているのだ。ヒロインのサユリは声優の南里侑香さんが担当し、その他のキャストには石塚運昇さんと井上和彦さんという顔ぶれが揃っている。脇を固めるキャストでベテランが来るというのは珍しい話ではありません、ちなみに井上和彦さんはこの作品でもそれなりに重要な配役を演じている。

またキャストの中には過去、新海監督作品に出演した人も多く再起用されて出演されているので、この声確か聞いたことがある的な発見もあると思います。

アニメが好きな方へ

謎が謎を呼ぶ

雲のむこう、約束の場所において最も重要になるのが、お察しだとは思いますがサユリとユニオンの塔だ。蝦夷と名付けられた島でユニオン主導のもとで建設された塔という存在、それがこの作品で重要な役割を担っている。しいて言えばそれぞれが物語のラストにまで響く大事なことだという点はしっかり念頭に入れておこう。

感動の名作とも名高い今作だが、そのラストに待っている結末は決してハッピーなものではありませんでした。